代表コラム
代表コラム No.18
なぜ突き指を引っぱってはいけないのか

突き指は引き伸ばし損傷である

 「あ、痛っ!」友達が投げたバスケットボールをとり損ねて突き指に・・・。こんな経験がある方は多いはず。しかし、突き指という言い方が悪いのか、突いた指だから引っぱれば良くなると考える方がいまだ多いようです。引っぱると突き指はさらに悪化します。

指の組織が引き伸ばされたため

突き指とは、手足の指における、打撲、捻挫、腱や靭帯の断裂、脱臼、骨折など、あらゆる病態の総称。つまり、出血こそありませんが、立派な指の「ケガ」なのです。そして、ここからが大事。衝撃によって、指が折れ曲がり、周辺組織が過剰に引き伸ばされて損傷している、これが突き指の実態であるということ。程度の差こそあれ、組織が引きちぎれたわけですから、絶対に引っ張ってはいけません。突き指直後に自己判断で指を引っぱってしまったことで、さらにひどい損傷をまねいたケースもあるのです。
突き指 靭帯の損傷  突き指 腱の損傷

すぐアイシング!そして固定
とにかく、できるだけ早くアイシングしてください。湿布ではなく、氷水でよく患部を冷やし、炎症がひどくならないようにしましょう。腫れや痛みがおさまるまではお風呂も避けたほうが無難です。 曲げることにより腱や靭帯は引き伸ばされるのですから、痛みがあるうちは曲げない、つまりできるだけ動かさないことも必要。テーピングや副木が有効です。
おかしいなと感じたら整形外科へ
それでもおかしいなと感じたら病院(整形外科)を受診することをおすすめします。突き指は指の腱や靭帯が断裂している場合や、骨折や脱臼をともなうことも多いからです。レントゲンの結果、骨に異常がない場合もアイシングは続行。何しても痛みが全くなくなるまで続けることをおすすめします。予後に差が出ます。
たかが突き指 されど突き指
「突き指くらいなら、何もしないですぐ治る」と軽く考えてしまうのか、昔の突き指が原因で、「指が曲がって固まってしまった(変形)」、「曲げにくい指がある(運動機能障害)」という話は本当に多く聞きます。早期に適切な処置がなされていれば、多くの場合このようなことにならずに済むはずです。 手が体重保持から解放された後、手の指先の器用さが人間の文化を築いてきました。みなさん、もっと指を大事にしましょうね。