代表コラム
代表コラム No.13
関節をパキパキ鳴らしてしまう人は要注意

鳴る理由、鳴らしてはいけない理由

つい癖でパキパキやってしまう人へ

 先日、駅のホームで首や肩、腰の骨を曲げたり回したりして、ボキボキと鳴らしている男性を見かけました。その方は、疲れた顔で眉間にしわを寄せながら体を動かし、最後は思い通りに鳴ったのか、スッキリした顔。「骨を鳴らすのはよくないですよ」と声をかけるわけにもいきません。
 なぜ骨を鳴らすことがよくないのか、お伝えしたいと思います。

音が鳴っている場所は骨ではなく、関節

関節の基本構造図 よく「骨が鳴る」と言います、実際に骨が音の原因ではありません。もしかしたら骨同士がぶつかって・・・と考えていた人もいるかもしれません。しかし本当のところは「骨と骨が連結している場所にある液体が圧力によって気化して泡ができた時の瞬間の音」なのです。
 右の図は関節の構造です。関節とは骨と骨がつながっているところをいいます。つながっているといっても骨同士が直接くっついているわけではなく、骨と骨の間は少し離れていて隙間があります。そして離れていってしまわないように繊維の膜がギッシリと骨同士をつないでいます。つまりそれだけ壊れやすいところだということですね。
 骨と骨との隙間は油のような液体でみたされています。この機械油の役目をする液体がなければ、関節をスムーズに動かすことが出来ません。これを「滑液(かつえき)」といいます。
 この「滑液」が今回問題にしている音が鳴る話の立役者です

音の正体は滑液の中の泡

 さて音が鳴る仕組みです。今あなたの人指し指を曲げてみてください。手に平に向かって曲がりましたね?この時、骨と骨の間隔は広がっています。軽く曲げただけでは滅多に鳴りませんが、強引に勢い良く曲げたり、引っ張ったりすると、滑液にかかる圧が変化し気泡が出来るのです。この現象を「気化」といい、この時滑液内に気泡ができる音が、私たちが聞こえている〈ポキッ〉や〈ボキッ〉という音の正体なのです。

むやみに鳴らしてはいけない理由


捻挫を誘発させてしまう
 靭帯の役目は骨と骨をつなげていることです、伸びるための機能はほとんどありません。パキパキ鳴らすということは先ほども述べたように、骨と骨を引き伸ばすことです。そのため骨と一緒に靭帯も離れていってしまいます。結果、あまり伸びることのできない靭帯は痛んでしまい、骨を固定している力が弱まって、捻挫をしやすい関節になってしまうのです。

関節が動きづらくなってしまう
 靭帯が損傷することで熱をもってしまいます。体は冷やそうとしてそこに水分を集めます。これが腫れになるわけです。腫れがあるためスムーズな関節運動ができなくなるのです。また、指が太くなるというのもこの熱が原因となります。指などを鳴らすのが癖になり、酷くなると指を少し曲げることにも痛みが伴うようになってしまいます。

関節の音がなるような施術は危険です

 整体・カイロプラクティックの施術は、音が鳴らないと改善された気がしないという人がいらっしゃるようです。また整体師、カイロプラクターの中でも関節音を施術完了の目安にしている先生も少なくないのが事実です。しかし、改善した(改善された)気にさせるだけで実際に関節に起きていることは前述の通りです。きむらカイロの用いる施術法がバキバキさせない理由が分かっていただけたでしょうか?
 幸い、最近は「ボキボキッ!」は危険である、という考えは少しずつ広まってきているのか、「ソフト整体」なるものも増えてきました。 「そもそも首をバキっとされるなんて怖い!」という方は見事にその真の危険性を感じとっているといえます。